明治二十四年の学年試験

 明治二十四年の学年試験が始まつたが段々頭脳が悪くなつて堪《た》へられぬやうになつたから遂《つい》に試験を残して六月の末帰国した。九月には出京して残る試験を受けなくてはならぬので準備をしようと思ふても書生のむらがつて居るやかましい処ではとても出来さうもないから今度は国から特別養生費を支出してもらふて...

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余が落第した

 余が落第したのは幾何学に落第したといふよりもむしろ英語に落第したといふ方が適当であらう。それは幾何学の初にあるコンヴアース、オツポジトなどといふ事を英語で言ふのが余には出来なんだのでそのほか二行三行のセンテンスは暗記する事も容易でなかつた位に英語が分らなかつた。落第してからは二度目の復習であるから...

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「試験」といふ問題が出て居た

『日本人』に「試験」といふ問題が出て居たので端《はし》なく試験といふ極めて不愉快な事件を想ひ起した。 余は昔から学校はそれほどいやでもなかつたが試験といふ厭《いや》な事のあるため遂《つい》には学校といふ語が既に一種の不愉快な感を起すほどになつてしまふた。 余が大学予備門の試験を受けたのは明治十七...

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